正直に言うと、多くのAI画像生成ツールは「完璧な」体型ばかりを量産しがちです。でも、もっとリアルで、ちょっと丸みのあるキャラクターが欲しいこともありますよね。プラスサイズのコミックキャラや、ふくよかなファンタジーヒーロー、あるいは単に多様な体型の参考画像が欲しい場合でも、適切なツールを使えば簡単に作れます。
このガイドでは、そのために使える主要なツールと、難しい技術に深入りせずに使う方法をわかりやすく紹介します。
この記事の内容
ぽっちゃりの体型をサポートする人気AIジェネレーター
Midjourney
スタイライズされたアートや劇的なライティングが得意なMidjourneyは表現力が高く、Discord経由で操作します。プロンプトをしっかり書けば「剣を持った太めのアニメ少女、非常に詳細」といった指示で、雰囲気に合った作品が得られます。
好まれる理由:クリエイティブな表現がとても自由で、結果がプロのデジタル絵画のように見えることが多い点です。
DALL•E 3
OpenAI(ChatGPTの開発元)が提供するDALL•E 3は、自然言語の理解力が高く、難しいプロンプトを作らなくてもイメージを出してくれます。例えば「公園を歩く太った男性」と入力すれば、意外にリアルな画像が生成されます。
向いている人:頭の中にある風景をそのまま言葉で伝えたい人に最適です。
Stable Diffusion(LoRAモデル併用)
もう少しテクニカルに制御したいならStable Diffusionが強力です。特に「LoRA」と呼ばれる追加モデルを読み込むと、プラスサイズなど特定の特徴を学習させた生成が可能になります。
面白い点:「chubby girl」「obese warrior」「plus-size fashion」といったLoRAを組み合わせれば、かなり精密な指定ができます。
注意点:セットアップやCivitaiやAUTOMATIC1111などのサードパーティツール利用が必要で、やや学習コストがあります。
Bing Image Creator
手軽に試したいならBing Image Creator(DALL•E 3ベース)はアカウント不要で始められます。「街の上空を飛ぶ太めのスーパーヒーロー」のようなアイデアを気軽に試すのに便利です。
プロのコツ:プロンプトは短めかつ明確に書くと良い結果が出やすいです。
その他の選択肢(Artbreeder、Fotor、Runway ML)
これらはニッチですが知っておくと役立ちます:
- Artbreeder:顔の微調整に強い一方、体型の完全なコントロールには向きません。
- Fotor:よりカートゥーン寄りで、ソーシャル向けの手早いイラスト作成に便利です。
- Runway ML:AI生成動画やスタイル合成が可能で、実験的な用途に適しています。
プロンプトでぽっちゃりキャラを描かせる方法
お気に入りの生成ツールを決めたら、次は望んだ体型をきちんと出すためのプロンプト作りです。
プロンプトはAIへの「指示書」。具体的であればあるほど、望む結果に近づきます。太めのキャラが欲しいなら、はっきりとその表現を入れましょう。
効果的なプロンプト例:
- 「満面の笑みの太った男性、全身、フォトリアル」
- 現代風の親しみやすいキャラクターをリアルに表現したいときに最適です。
- 「大きな目のふくよかなアニメ少女、パステルカラー」
- かわいい感じのアニメ調を狙う場合に向いています。柔らかい色合いや表情を指定すると良いです。
- 「ダイナミックなポーズの肥満スーパーヒーロー、飛行」
- アクション性の高いシーンで体型の多様性を表現したい時に役立ちます。
より良い結果のためのボーナス・ヒント:
- 最終イメージの雰囲気を決めるために「realistic」「anime」「cartoon」「digital art」「fantasy」といったスタイルキーワードを追加する。
- 構図を指定したい場合は「full body」「portrait」「3/4 view」などのカメラアングルを入れる。
- 「smiling」「serious」「vibrant colors」「soft lighting」などの感情や光の指定で表情や雰囲気を強める。
最初の1回で完璧に出るとは限りません。言葉を少し変えて試してみましょう。「chubby」を「plump」や「plus-size」「heavyset」に変えるだけで、ツールによっては違った表現が得られることがあります。
もっと細かく制御したい?Stable Diffusion×LoRAモデルを試そう
すべてを細かく調整して理想の見た目を作りたいなら、このセクションがぴったりです。Stable Diffusionはカスタマイズ性が高く、LoRAモデルを追加すると特定の特徴に特化した生成が可能になります。
そもそもLoRAとは?
LoRAはLow-Rank Adaptationの略で、AIに特定の特徴を学習させるための軽量な「追加モジュール」です。プラスサイズの体型や特定のファッションスタイル、独特の表情などを学習させたLoRAを導入すると、その特徴を再現しやすくなります。
言わば、AIに「プラスサイズ拡張パック」を入れるようなイメージです。
太め体型向けLoRAの探し方
LoRAモデルはコミュニティで多数配布されており、Civitai.comは代表的な検索先です。以下のようなキーワードで探してみてください:
- chubby girl LoRA
- plus-size model
- plump fantasy character
- fat anime woman
これらのモデルをダウンロードしてStable Diffusion環境に組み込めば、体型の表現を格段に向上させられます。
使い方(簡単版)
- Stable Diffusionをローカルで動かすか、AUTOMATIC1111などのプラットフォームを準備する。
- CivitaiからLoRAモデルをダウンロードする。
- モデルファイルをLoRAフォルダに移動する。
- プロンプト内で以下のように呼び出す:
a girl in a red dress <lora:chubby-girl:0.7></lora:chubby-girl:0.7>
最後の「0.7」は効果の強さを示します。数値を変えることで「ぽっちゃり度合い」を調整できます。
なぜLoRAを使うべきか?
単に「fat man」「plus-size woman」と入力しても期待通りにならない場合、LoRAは非常に有効です。特に以下の用途で威力を発揮します:
- キャラクターの外見を一貫して再現する
- 様々なポーズで太めの体型を安定して生成する
- 太め+特定スタイル(エルフ、SF、アニメ等)を組み合わせる
4. ツール比較:どの「太めAIジェネレーター」があなたに合う?
ここまで紹介した各ツールの長所短所を、端的に比較してまとめます。余分な説明は抜きにして、事実だけ知りたい人向けの早見表です。
| ツール | 良い点 | 物足りない点 |
|---|---|---|
| Midjourney | 魅力的で芸術性の高い画像が得られる。プロンプトで高い創造性を発揮できる。 | Discordアカウントと有料プランが必要。生成後の直接編集は不可。 |
| DALL•E 3 (ChatGPT/Bing) | 非常に使いやすく、平易な英語で指示するだけでリアルなシーンが得られる。 | 体型や構図など細かい部分の制御は多少制限される。 |
| Stable Diffusion + LoRA | 究極の制御性。モデルを学習させれば望む外見を作り込める。 | 学習コストが高く、環境構築やツールの扱いに慣れが必要。 |
| Bing Image Creator | 無料で手早く試せる。サインアップ不要で気軽にアイデアを試作できる。 | 編集機能は限定的で、複雑なプロンプトには弱い。 |
| Artbreeder / Runway ML | 顔の調整や実験的なスタイルに面白い効果を出せる。Runwayは短い動画作成も可能。 | 体型の完全なコントロールは難しい。全身生成には向かない場合あり。 |
まとめ:太めキャラを主役にしよう
結局のところ、AI画像ツールは「きれいな顔」を作るだけのものではなく、さまざまな人や体型、スタイルを表現するためのツールです。ゲームのキャラデザイン、趣味のイラスト、あるいは「太めのアニメスーパーヒーロー」を試してみたいだけの人でも、目的に合ったツールが必ず見つかります。
簡単に使えるツールもあれば、細部まで調整できるものもあります。スキルレベルや目的に合わせて選べばOK。
さあ、勇気を出して「ぽっちゃり戦士」のプロンプトを打ち込んでみましょう。新しいお気に入りキャラクターが見つかるかもしれません。