AIで脚本を絵コンテにする方法:ステップ別ガイド

高橋 美咲
高橋 美咲

更新日: 2026-10-21

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文章で何が起こるかは伝えられても、それをどう映像で見せるかまでは明確でないことがあります。どこから場面を始めるのか。どの動作に独立したショットが必要なのか。登場人物が次の行動に移る流れは観客に伝わるのか。 脚本を絵コンテにすること で、完成動画を生成する前に、こうした判断を整理できます。

このガイドでは、 AI絵コンテジェネレーター を使い、短い物語 A Small Delivery(小さな届けもの)を制作します。スクリーンショットは実際のプロジェクトで撮影したもので、AIが元の概要から変えてしまった重要な細部を修正した過程も紹介します。

脚本を絵コンテにする際に大切なのは、計画したショットが意図した物語を伝えているか確認することです。

 

01 脚本を絵コンテにするとは?

脚本の絵コンテ化 とは、文章で書かれた物語を、計画された一連のショットに変換することです。脚本は動作や会話を記述し、絵コンテは観客に何をどの順番で見せるかを考えます。従来の絵コンテはイラストを使いますが、AIツールでは文章によるショット分解、参照画像、生成映像などをさまざまな形で組み合わせます。

例えば「配達員が迷子の子犬を見つける」という文は、通りを紹介するショット、配達員の反応、子犬の姿、首輪のタグのクローズアップに分けられます。それぞれのショットが情報の一部を伝えます。

ショットリストは必要なショットを記録し、視覚的な絵コンテは構図を示します。アニマティックは静止画に時間の流れを加え、生成動画は動く映像を含みます。ツールや解説を選ぶ際は、これらの出力を区別しましょう。

 

02 短い脚本や物語の概要を用意する

この例を始めるのに、完成した脚本は必要ありません。LitMediaの入力欄では、あらすじ、主人公の特徴、展開、結末を求めています。雰囲気だけでなく、出来事の流れを明確に伝えましょう。

  • 登場人物: 主人公の名前と、見分けやすい外見の特徴をいくつか示します。
  • 舞台: 場所と時間帯を指定します。
  • 動作: 始まりから終わりまでに何が変わるかを説明します。
  • 形式: 想定する長さ、アスペクト比、ビジュアルスタイルを指定します。

今回のテストで使用した概要はこちらです。

物語の概要例:A Small Delivery(小さな届けもの)

温かみのある3Dアニメーションで、約20秒の短いエピソードを1本制作してください。画面は16:9の横長です。タイトルはA Small Delivery。主人公は成人の自転車配達員Mayaで、黒い短髪、黄色いレインコート、暗い色のズボン、赤い自転車が特徴です。舞台は雨上がりの静かな住宅街で、柔らかい午後の光が差しています。冒頭:Mayaは庭の門の横で自転車を止め、小さな鳴き声を聞きます。中盤:門のそばに迷子の茶色い子犬を見つけ、しゃがんで首輪のタグをそっと確認します。結末:子犬の成人の飼い主が門から出てほほえみ、子犬が飼い主に駆け寄ります。Mayaは笑顔で自転車に乗り、去っていきます。4つの主要ショットでシンプルに構成し、せりふは入れず、人物デザインを全体で統一してください。

これは出発点となる概要であり、正確なショット数や完成動画の長さを保証するものではありません。各段階でツールがどう解釈したか確認しましょう。

 

03 LitMediaで脚本を絵コンテにする方法

プロジェクトはStory settings(物語の設定)、Outline & images(アウトラインと画像)、Script(脚本)、Storyboard(絵コンテ)、Video(動画)の5段階で進みます。アウトラインと画像の確認は同じ段階に含まれますが、別々の画面に表示されます。

 

01 物語を入力し、初期の脚本を生成する

まず、 AI絵コンテジェネレーターを開き、大きな入力欄に物語を入力してGenerate script(脚本を生成)を選びます。今回のテストではボタンに20ポイントと表示されていました。開始前に、その時点の必要ポイントを確認してください。

最初の操作ではプロジェクトが作成され、物語の設定が準備されます。完成した絵コンテや動画がすぐに出力されるわけではありません。

LitMediaのAI絵コンテジェネレーターにA Small Deliveryの概要を入力し、脚本生成を始める画面

 

02 物語の設定を確認して確定する

Creative intent(創作意図)とStory settings(物語の設定)を読みます。今回の概要は、16:9、1エピソード、20秒の温かい3Dアニメーションとして整理されました。ジャンル、対象視聴者、中心となるアイデア、視覚的なキーワードも表示されました。

重要な要素が抜けていれば、修正内容を入力してAI modify(AIで修正)を使います。意図に合っていればConfirm settings(設定を確定)を選んで進みます。

A Small Deliveryの設定に1エピソード、20秒、16:9、温かい3Dアニメーションが表示された画面

 

03 アウトラインを確認し、具体的な修正を依頼する

確定する前に、アウトラインを元の概要と比較しましょう。最初の出力では、Mayaが街灯のそばで子犬を見つけて抱き上げていました。元の内容は庭の門のそばで首輪のタグを確認するもので、見せたい動作が変わっていました。

そこで、子犬を庭の門のそばに置き、Mayaがしゃがんでタグを確認し、飼い主が同じ門から現れ、最後にMayaが自転車で去るよう具体的に修正を依頼しました。今回のAI modify(AIで修正)ボタンには5ポイントと表示されていました。

庭の門と首輪のタグを確認する動作に戻すためのアウトライン修正内容

修正後のアウトラインでは、これらの動作が復元されました。希望する物語の流れになったらConfirm outline(アウトラインを確定)を選びます。

Mayaが庭の門で子犬のタグを確認し、飼い主と再会させる修正後のアウトライン

 

04 登場人物と場面の参照画像を用意する

アウトラインの確定後、同じOutline & images(アウトラインと画像)の段階に、人物と場面の項目が個別に表示されます。今回のプロジェクトにはMaya、子犬、飼い主、住宅街があり、それぞれに説明文、Generate(生成)ボタン、Upload Image(画像をアップロード)メニューがありました。

今回は4枚すべての参照画像を生成しました。各Generate(生成)ボタンには5ポイントと表示されていました。画像は別々に完成するため、プレビューを待って確認し、Confirm character images(人物画像を確定)を選びます。

参照画像が意図した外見や舞台になっているか比較しましょう。物語のスタイルを選んでいても確認は必要です。今回の設定は温かい3Dアニメーションでしたが、参照画像のプレビューは写真のような見た目でした。画像を確認し、後の出力がすべて選択したスタイルになる証拠と考えないようにしましょう。

アウトラインと画像の段階にある住宅街の参照画像と生成・アップロード・人物画像確定の操作

 

05 脚本を確定し、生成された絵コンテを確認する

Script(脚本)の段階では、エピソード1のあらすじと感情の流れが表示されました。@Maya、@Puppy、@Owner、@NeighborhoodStreetなど、素材を名前で参照しています。確定前に読み直し、動作の抜けや結末の変更がないか確認しましょう。

今回のエピソードには、修正した庭の門での出来事が残っていました。Confirm script(脚本を確定)を選ぶと、Storyboard(絵コンテ)の内容が生成されました。

エピソード1の脚本確認画面に表示されたあらすじ、感情の流れ、人物参照と脚本確定ボタン

生成されたボードには4つのショットカードがあり、それぞれにContent(内容)とDuration(長さ)が表示されました。文章には動作、カメラの指示、照明、スタイルが記述され、今回は各5秒で、希望した20秒の計画になっていました。

LitMediaの絵コンテ段階で最初の2つの文章ショットカードに各5秒と表示された画面

この段階で実際に生成されるもの

今回のテストでStoryboard(絵コンテ)の段階に生成されたのは、文章によるショット分解であり、新たに描かれた絵コンテ画像の一覧ではありません。人物と場面の参照画像は前の段階で生成しています。この解説では、別のVideo(動画)段階には進んでいません。

 

04 4ショットの絵コンテを確認する

以下は実際の出力を簡潔にまとめたものです。順番に読み、概要を知らない人にも物語が伝わるか考えてみましょう。

ショット 計画した動作 カメラの指示 長さ
1 Mayaが赤い自転車で濡れた住宅街を走る。 広い画で場面を紹介し、ゆっくり追う。 5秒
2 庭の門のそばに子犬を見つけ、自転車を降りてしゃがむ。 ミディアムショットから子犬のクローズアップへ。 5秒
3 首輪のタグを確認する。飼い主が門から現れ、子犬が駆け寄る。 Mayaの手元を大きく映し、引いて再会を見せる。 5秒
4 Mayaが自転車で去り、飼い主が子犬を抱いて手を振る。 広い画からゆっくり引く。 5秒
タグの確認、再会、Mayaの出発を説明する後半のショットカードと修正用の入力欄

この計画には、導入、発見、再会、結末がはっきりあります。一方で、ショット3は5秒間に複数の動作を詰め込んでおり、ペース配分の検討が必要です。映像制作に進む前に、修正欄から内容の簡略化や時間配分の見直しを依頼できます。

生成された長さは計画値であり、すべての動作が画面で分かりやすく伝わる保証ではありません。先に進む前に、動作の多いショットを確認しましょう。

この解説はここで終了します。画面には後続のVideo(動画)段階がありますが、今回は進まず、映像も生成していません。ここでの成果は絵コンテ用の文章と、その参照画像です。

 

05 避けたいよくある失敗

  • 雰囲気だけで物語がない: 「温かい映画的な場面」だけでは何が変わるのか伝わりません。目に見える動作と明確な結末を入れましょう。
  • 元の概要と比べずにアウトラインを確定する: 今回の最初のアウトラインでは場所と動作が変わりました。確定前に、物語に重要な細部を確認してください。
  • 選んだスタイルが画像の一致を保証すると考える: 設定の要約だけに頼らず、実際の参照画像や後の出力を確認しましょう。
  • 短いショットに動作を詰め込みすぎる: カードの内容が、計画した長さで自然に見せられる動作量を超えることがあります。必要に応じて簡略化したり、流れを修正したりしましょう。
  • 絵コンテを完成映像と混同する: 文章のカメラ指示は意図を説明するもので、最終的な動きの見え方を検証するものではありません。

コツ

修正は具体的に依頼しましょう。残す動作、置き換える細部、維持する条件を示します。「子犬は庭の門のそばに置き、Mayaがタグを確認するようにする」は「物語を良くする」よりも明確な修正目標になります。

 

06 よくある質問

AIで脚本を絵コンテにできますか?

はい。ただし、そのツールが絵コンテと呼ぶものを確認しましょう。今回試したLitMediaの流れでは、概要が設定、アウトライン、人物と場面の参照画像、エピソードの脚本、文章によるショット別のボードになりました。ボードにはカメラの指示と予定の長さが含まれます。

完成した脚本や絵を描く技術は必要ですか?

必要ありません。今回は書式の整った脚本ではなく、短い文章の概要から始め、人物や場面も手描きしていません。登場人物、動作、舞台、結末が分かる情報を用意してください。

Storyboardの段階でイラストの絵コンテが生成されますか?

今回記録した流れでは生成されませんでした。Content(内容)とDuration(長さ)のある文章のショットカードが表示されます。人物や場面の画像は前のOutline & images(アウトラインと画像)の段階で生成したもので、別の出力です。

動画を生成する前に物語を修正できますか?

確認した各段階には修正内容の入力欄とAI modify(AIで修正)がありました。今回はアウトラインの修正によって、元の概要の動作を復元できました。確定前に各段階を確認し、先に進んだ後も以前の判断をすべて変更できるとは考えないでください。

登場人物はすべてのショットで同じ見た目になりますか?

プロジェクトでは名前付きの人物参照を使い、今回の絵コンテでも各ショットで同じ参照を再利用していました。これは流れを整理するのに役立ちますが、映像内の見た目の一貫性を証明するものではありません。今回は動画生成前に止めたため、その結果は検証していません。

LitMediaのAI絵コンテジェネレーターは無料で試せますか?

この流れではポイントを消費します。今回の表示はGenerate script(脚本を生成)が20ポイント、アウトラインの修正が5ポイント、各参照画像の生成が5ポイントでした。これは確認時の値であり、すべてのプロジェクトの固定料金ではありません。LitMediaでは毎日のチェックインで無料ポイントを獲得できます。表示された必要ポイントが貯まれば、追加購入せずにその操作を試せます。

まとめ

AIで脚本を絵コンテにするには、生成ボタンを押すだけでなく、一連の判断が必要です。明確な概要から始め、アウトラインと参照画像を確認し、計画したショットを順番に読みましょう。今回の短いテストでは4ショット、20秒の文章の計画ができ、制作に進む前にAIの解釈を確認する大切さが分かりました。